お彼岸期間には先祖を敬うためにお墓参りをする家庭も多いでしょう。
日本には古くからいろんなしきたりやマナーが存在していますが、お墓にお供えするお花もそうですよね。
年に数回のことなので、よくわからないって人も多いんじゃないかと思います。
私が花屋で働いていた時も、お墓や仏壇に供える花に関して困っている方や、どんな花がいいの?という質問を受けることは実際に多かったんですよね。
今回は、お墓にお供えするにはどんな種類や色の花が良くてどんな花はだめなのか?
値段の相場ってどのくらいするものなのか?
墓花を買うには花屋かスーパーかどこで買うのが一番いいのか?などについてお話ししていきます。
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お墓参りの花でタブーとされるものは?
お墓や仏壇にお供えするお花には一応決まりがあります。
どんな種類がタブーとされる?
●トゲのある花
●ニオイがきつすぎる花
例えばトゲのある花だとバラとか、ニオイがきつい花だとユリ(カサブランカなど)ですね。
しかし、絶対にこうじゃなきゃいけないという決まりって実はありません。
故人がバラとかカサブランカの花が大好きだったのなら、タブーとされているお花だってお供えしても問題はないんですよね。
実際に私の知人も、カサブランカの花が大好きだった友人のお墓に、いつもめいっぱいのカサブランカをお供えしていました。
故人のご家族もそれで良しとしていたので、「カサブランカなんてけしからん奴だ!」みたいに怒られることもなく、なんら問題はありませんでした。こういうケースもあるんですよね。
色については特に決まりはありません。
コントラストのはっきりした濃い目の、赤・黄色・青・白などの組み合わせにすることが多いです。
この組み合わせはもろに、仏さんのお花です!感が出ます。
あまりそれを出したくない場合は、淡い色にしてみたり色の組み合わせを変えるだけでも”仏さんのお花感”は薄くなりますよ。
花の本数は3本or5本or7本のように奇数にします。
お墓参りでお供えする花の種類はどんなものがいい?
お墓にお供えするお花によく使われている花で、菊・カーネーション・スターチスはド定番のお花です。
これに加えてその時期の花が加わることも多く、
春彼岸だと、アイリス・キンセンカ
秋彼岸だと、デンファレ・リンドウ・ケイトウ・アスター・ユリ(鉄砲ユリとか)
ここらへんの花が入ることが多いです。
これらの花が墓花として選ばれる理由は、過酷な環境下でも持ちが良いからに尽きます。
お墓に供えたお花は、お供えした後は水替えしない、水も汚れる、花が吸い上げる&蒸発したりで水がなくなってカラカラになるし、風も吹いたり雨も降ったりしますよね。弱いお花だと一日ですぐにダメになったりします。
その分、菊・カーネーションは茎がしっかりしてるし、しばらくお水がなくてもある程度ピンっとした綺麗な花姿でいてくれる。
スターチスに至っては、最初から乾燥したドライフラワーのようにカサカサしたお花なので水が切れようがほぼ花姿も色も変わりません。
逆に、お墓にお供えする花に適していないのは、茎が細くて弱い草花系、花びらが散りやすいお花、水が下がりやすいお花、になります。
お墓にお供えする花には決まり事とされるものが一応ありますが、お墓参りの一番の目的は先祖の霊を敬い偲ぶこと。
お花を供えるのは故人に直接捧げるのと一緒なので、しきたり云々に縛られ過ぎてガチガチに考えるより、故人が好きだった花があるならそれをお供えして冥福を祈ることが一番良いかと思います。
ただし地域の風習や宗教などで「絶対にこうじゃないといけない」という決まりが存在していて、それを守りたいとか、伝統を重んじているご遺族やご家族がいる場合は、そのルールに沿ってお花を準備したほうがいいと思います。
下手すると「常識がない」「ものを知らない」と思われる可能性もありますし(;´`)
特にご年配の方には昔からのマナーやしきたりを気にして大切に守っている方は多いです。
故人が好きだったお花でも、マナーに重んじている周囲の家族が気分を害すようなお花をお墓に供えるのもどうかなぁ?と思うので、ケースバイケースで考えられるとよいとですよ~。
どうなのかわからないやって場合は、一般的な墓花とされるものを選んでおくと無難です。
お墓参りの花の値段はどのくらいするもの?
店頭で墓花や仏花として販売されているお花は1束から購入できますが、お墓や仏壇にお供えするお花は基本的に1対(2本)にします。
だいたい「墓花用」として組まれているお花は、1束1500円~2500円くらい、1対で3000円~5000円くらいが相場。
必ずしも墓花用に組まれた花しかお供えてはいけない決まりはないので、自分でいいなと思う花を自由自在に組み合わせてお墓にお供えするのもいいし、「墓花用」として売られている花束に1~2本だけ好きなお花を組み合わせてみるだってアリです。
お彼岸の時期になると店頭には「墓花」のほかに、500円くらいで「輪菊&小菊セット」とか「小菊3本セット」なども販売されていることが多いです。
うちの家族でお墓参りをする時は、リーズナブルに済ませるために(笑)、スーパーで販売されている小菊の紫・白・黄らへんの色を適当に選んで、お墓に供えるのがお決まりになっています。
お墓参りの花はどこで買うのがおすすめ?
墓花に何を求めるかによっておすすめの購入先は違います。
手っ取り早く簡単かつ安くで手に入れたいならスーパーやホームセンターがおすすめ。
鮮度が良い綺麗な墓花が欲しい、ちょっとした要望をお願いしたいなら花屋がおすすめ。
花屋で働いていた私個人の意見としてはやはり「花が欲しい時は花屋に行くのがおすすめ」という結論に至るのですが(笑)
でもうちの家族みたいに、「花の質とかそんなの気にしない」「安くで済ませたい」って方はスーパーやホームセンターで購入するのがおすすめですね。パパっと購入できますしね。
スーパーやホームセンターでは墓花用のお花も安く売りだしている所も多く便利なところがメリットですが、花屋と比べるとやはり花の質が落ちるところがデメリット。
花屋さんで購入するデメリットは、待たされることがある、値段が高い。
特に彼岸の時期は花屋が忙しい時期なのでお店が混んでいる可能性もあります。
メリットは、故人が好きだった花を持っていきたい時や、上品またはかわいらしい墓花を持っていきたいな~という時は、「お墓参りにいくから〇〇の花を入れて組んでほしい」とか「かわいらしい雰囲気の墓花を作ってほしい」と伝えれば、上手に見繕い立派なお墓用の花を作ってくれますよ。
>>花束の大きさは3000円と5000円だとどのくらいの大きさになる?