切り花のガーベラって花瓶に入れて飾っていたら、
すぐに茎がふにゃふにゃ~となって、頭が下がってしまい、しおれてしまいませんか?
ガーベラの茎は柔らかく、茎に対して頭が大きいので頭が下がりやすく、
そして、適切な扱い方をしていないとすぐに茎が弱ってしまいます。
せっかく買ったガーベラ、出来るだけ長持ちさせて楽しみたいですよね?
ガーベラがしおれにくい適切な水あげ方法と、花屋さんでもやっている湯上げの方法をご紹介していきますー!
切り花のガーベラがクタっとしおれる原因は?
しおれてしまう原因は、水の腐敗による水あげ不良や、花を維持させるための栄養不足によるものと考えられます。
■水の腐敗、入れる水の量が多すぎる
ガーベラは茎が空洞になっておりストロー状になっています。
このストロー状の空洞部分に水が多く入り込むと茎が傷みやすくなります。
茎の切り口の断面が腐ったり傷んでしまうと、必要な水分を吸い上げることができなくなります。
またガーベラは茎の切り口からだけでなく、茎の表面からも水を吸い上げる性質があり、
花自体が含んでいる水分量も多く、花瓶にいれている水の量が多すぎると水分過多でしおれやすくなります。
ガーベラの首の部分から腐ってしまう場合は、水分が多すぎることが多いです。
室温が高くなり、お水の温度が上がっても花がクターっとしおれます。
■栄養不足、水分不足
切り花がしおれる原因は水だけしか与えられていないことによって生じる栄養不足も考えられます。
切り花って根っこから切っちゃってますよね。「言われなくてもわかるわ!」ってなりますが…(汗)
でも、ここの部分って意外と「ああ…そうだよね」ってなるところなんですが、
植物は根っこから必要な水分や栄養分を吸い上げて生きています。
土中の中の栄養分や水分をを根っこから吸収して素敵なお花を咲かせることができていますが、
植物の土台である根っこから切り取ってしまっているので、
お花の部分だけでは必要な水分量を吸い上げることも出来ず、花を綺麗に咲かせる栄養素も作り出すことはできません。
ただ水に浸けてるだけでは、切ってしまった花をなんとか生かしているだけとなります。
以上2つがガーベラがしおれる原因として考えられます。
こんな時に役に立つのは“切り花延命剤”
延命剤には花に必要な栄養素である糖類や有機酸などが入っており、
水の中で雑菌が繁殖するのを防ぐ防腐剤も入っています。
ガーベラに適した水あげ方法
しおしお~っと元気がなくなり、しおれてしまったガーベラを蘇らせるには水あげという作業があります。
ただしこれは、茎をチョキチョキと切っていくとまだ綺麗な緑色をした部分が残っている場合です。
茎を切っていってもどこまでも茶色くなっていたり、花首の部分がシボシボ~…と茶色く変色し折れ曲がっている場合にはもう手遅れなので使えません…。
水揚げには、茎を折ったり、焼いたり、割ったりと様々ですが、ここではガーベラに適している水あげのやり方を紹介します!
それではガーベラの適切な水揚げ処理いってみましょう~!
【ガーベラに適した水あげ方法】
◎用意する物
・新聞紙
・お花専用のハサミ(無ければ切れ味の良いカッター)
・深めの花瓶やバケツ
①深めの花瓶やバケツなどにたっぷりと水を張ります。目安量はガーベラの茎が半分ほど浸かるくらい。
新聞紙でガーベラをくるりと包んでやります。
新聞紙の大きさが大きすぎると巻きにくいので、例えばガーベラ5本程度の場合は新聞紙を半分に切った大きさが良いですよ。
1本だとA4用紙くらいでも十分です。
巻くときは花を下に向けてクルクルと巻くと、花びらも巻き込むことなく巻きやすいです!
巻いたときに花の上まですっぽり隠れるようにします。
足元(切り口)の方はきっちりめに包み、上のお花の方は緩くなるように巻きます。
花弁を折らないよう、気を付けてくださいね。
お花も葉っぱも下から上に向かって付いていますので、その向きに逆らわないように巻いてやると綺麗にできますよ。
②切れ味の良いお花専用のハサミやナイフ、なければよーく切れるカッターで、横にまっすぐスパ!っと切ります。
カッターの場合は斜めにそぐような感じで切ります。最低1cmは切ります。
お花はよく斜め切りが良いと言いますが、ガーベラのような水分を多く含む花は横切りでもOK。
③茎を切ったらとにかく素早く、たっぷりと水を張った花瓶やバケツに入れます!
太陽の光が当たらない涼しい場所で1~2時間ほどそのままにしておきます。
水切りしなくてもいいの?
水きりは?と思う方いるかもしれません。
水切りをすればなお良いですが、実際には茎を切ってもすぐにお水に浸けてあげれば無事にお水を吸い上げてくれます。
花屋さんでは忙しくて水切りはしていないところも多いです。
【ガーベラ1本だけの場合で簡単にできる水あげ方法】
この方法は1本の時に使える、新聞紙で巻く手間もいらない簡単な方法。
◎用意する物
・ペットボトル
・はさみ(なければカッター)
①ペットボトルに水をなみなみ入れます。
②ガーベラの茎をハサミやカッターでスパ!っと横に切ります
③ペットボトルの中にすぐにガーベラを付けます
④そのまま涼しい場所で1~2時間ほど放置します。
1~2時間でもまだふにゃふにゃしていたら、もう少し時間をおいてみましょう。
あまりにもぐったりしている時は、茎にバイキンが詰まっていることも多いので、茎を思い切って長めに切ります。
ひどい状態のときは10cmくらい切ってしまいます。
茎が短いほうが、水の吸いあげも良くなり、戻る確率もあがります。
ハサミはよく切れるものを使ってください!
切れ味のよいものを使うのは鉄則です!
切り花は茎の切り口の断面から水を吸い上げ、導管を使って全体に水をいきわたらせています。
切れないハサミでジョキジョキと切っていると、この導管を潰してしまいお水が吸い上げられなくなってしまいます。
ハサミはネット通販でも沢山出ているので、お花を飾るのが好きな方でまだ専用の花切り鋏をもっていないかたは一つ持っておかれると重宝しますよ^^
これにプラス、使用するハサミやカッターは清潔な物を使いましょう。
不潔なものを使うと、せっかく切った断面から雑菌が入ってしまう可能性があります。
切り花のガーベラは湯上げするとシャキッとする
先でご紹介した水あげ方法でシャキーン!とならなかった場合、
もう一つ上の水あげ方法があります。
それが「湯上げ」
文字の如く、お湯を使って水を吸い上げさせる方法です。
花屋さんでもやっているこの方法は、何も難しい事はなくただお湯に茎をつけそのあとすぐに水に突っ込むだけ。
「え…ガーベラをお湯につけても大丈夫?」と心配になるかもしれませんが、
湯上げをすることによって、茎の中に貯まっている空気(この空気があるとお水を吸う力が弱くなります)を外に押し出し真空状態にすることができ、お水を吸いやすくすることができるんですね~。
【湯上げ方法】
◎用意する物
・お湯
・お湯を入れる花瓶やバケツ
・水をいれた花瓶やバケツ
・ハサミ
・新聞紙
①ガーベラを新聞でくるくるまく。茎は10cmくらい残します。
湯気が花にかからないために、きつく巻いておきます。
あつあつに沸かしたお湯を、花瓶やバケツに入れます。
茎が2~3cmくらい浸かる量で大丈夫です。
②ガーベラの茎を1cmくらい切ります。
③切ったらすぐに熱湯を入れた花瓶やバケツに入れて茎を10秒ぐらい浸けます。
④予め用意しておいた、たっぷり水が入った花瓶やバケツに入れます。
⑤1~2時間放置します。
シャキーンと水があがっていたら、お湯につけた部分の茎の色は変わっているので、
その部分を切り戻し花瓶にいけます。
大概のガーベラはこれで水が上がると思います。
まとめ
如何でしたでしょうか。
ガーベラがなぜしおれるのか?
ガーベラに適している水あげ方法をご紹介しました!
この方法は筆者が花屋で働いていた時にもやっていたので効果は実証済みです。
しかし、どれだけ水上げしても、何度やっても、水が下がりがちなしおれやすい個体はあるものです。
その時はまた別の楽しみ方があるので、そちらを試してみてはいかがでしょうか。