あまり耳にしたことがないかもしれませんが、
猫には蚊に対してアレルギーを持っている子がいます。
夏になり蚊が猛威を振るうこの時期は、
特に外猫さんはこの蚊アレルギーは注意しておかなければいけません。
猫の蚊アレルギーは一体どんなもので、どんな症状が出てくるのでしょうか?
猫には蚊に対してアレルギーが出る子がいる!
聞きなれない「猫の蚊アレルギー」というもの。
皮膚病の一つです。
刺咬症(しこうしょう)とも言い、
蚊やブヨに刺されたことにより、
体内に刺した虫の唾液成分が入り込み、その成分に反応しています。
人間でいうとただの虫刺されですね。
軽度であれば放置してても治ります。
が!
猫さんによっては刺された箇所が過敏に反応してしまいアレルギー反応が強く出る子がおり、
1回刺されただけでも炎症が他の箇所にも広がってしまう場合もあります。
この「蚊アレルギー」
お外にお出かけしに行く子や、外猫さんに多く出るようです。
家猫さんでも、蚊が家に入り込んできて刺されたり、窓辺で網戸にペタっと体をくっつけて寝てると網戸越しに蚊に刺されたりするので、家猫さんでも蚊対策には気を付けてあげて下さい。
猫の蚊アレルギーの症状は?
■猫の蚊アレルギーの主な症状
・腫れ
・発赤
・患部をかきむしる などです。
■アレルギー反応の出てきやすい箇所
・耳
・鼻筋
・顎
・お腹
・肉球 など。
特に耳や鼻を中心に発疹のようなブツブツしたものや、かきむしって出来た掻き傷やカサブタができます。
この蚊アレルギーは、とっても痒く辛いようで、猫さんによっては掻きむしってしまい血だらけになる場合もあります。
あまりに掻きすぎると、二次感染を起こしてしまう可能性もあるので注意が必要です。
また、掻きすぎると毛が生えてこなくなる事も…。
猫さんの耳や鼻などに発疹ができてかゆそうにしていたり、
掻きむしったような跡がある場合は、家で薬を塗ってあげようかなどと考えずに、
蚊アレルギー以外の他の皮膚病の可能性もあるので、
酷くなる前に動物病院に連れていき獣医師さんに診察してもらいましょう。
猫の蚊アレルギー治療はどんなことをする?
動物病院に連れて行ってどんな治療をするのでしょうか?
基本的な治療は、
・ステロイドの注射
・ステロイド剤の内服、または外用
これらを使って炎症を治していきます。
二次感染を起こしている場合は、抗生物質も使われます。
治療期間は大体1~2週間ほどで、ほとんど良くなってくれます。
ステロイド剤の使用が気になる方もいると思いますが、
短期間であればステロイド剤を使っても猫に副作用の心配はないといわれています。
また近年では、免疫抑制剤を使う病院もあるようです。
過剰な免疫反応が原因でアレルギー症状が出てしまうので、
この免疫を抑えることでアレルギー症状を抑える事ができる治療方法。
薬の投与の他に、耳や鼻をかけないように物理的に防ぐエリザベスカラーを用いる場合もあるようです。
あの首の周りにぐるっとまいて、ラッパのような形になるやつですね。
猫さんとしては非常に動きづらそうにしますが、患部をなめたり掻いたりできなくする原始的で手っ取り早い方法です。
これらは全て対処療法となるので、やはり一番は蚊アレルギーが出ないように蚊に刺されないように蚊対策に気を付けてあげて下さい。
まとめ
蚊に刺されることで現れる「蚊アレルギー」
主に鼻や耳などにブツブツが出てくるので、気づきやすいと思います。
夏が過ぎれば放っておいても治ってくる蚊アレルギーですが、
人間でも体がかゆいのは我慢できないくらいツライですよね。
軽度の場合は自然治癒しますが、症状が治まらない様子で放っていると、
掻きむしってしまい目も当てられないほど痛々しい姿になってしまうことがあります。
猫さんの様子がおかしい場合は、ひどくなる前に早めに動物病院に連れて行ってあげてくださいね。