夏と言えば海ですよね!
毎日お仕事で忙しい社会人の方は、
まとまった休みが取れるのはお盆になる方も多いと思います。
せっかくの休みだから海に行きたい!海水浴したい!という気持ちになりますが、
でも噂でこの類の言葉聞いたことありませんか?
「お盆になったら海に入らないほうがいい」
筆者の親が海がすぐ側にある地域の出身者ですが、
親も祖母も親戚も、よくこのような言動を発していました。
本当に海に入ってはいけないのでしょうか?
果たしてこの言葉の真意はいかに。
疑問に迫っていきたいと思います。
お盆に海に入ったらダメな理由
お盆の期間あたりの8月13日頃から、よく「海に入ってはいけない」と言われます。
筆者も子供の頃には毎年夏になったら、
海がすぐ側にある田舎のおばあちゃんの家に帰ってましたが、
よく「ご先祖様が海から帰ってくるから足を引っ張られるよ」と聞いていました。
足を引っ張られるのは本当かわかりませんが…
なぜ海に入ってはいけないと言われるのか?
調べてみたら、いくつかの根拠がみつかりました!
■アンドンクラゲの発生
体調が3~3.5センチほどの傘のような立方系の形をしてる小型のクラゲ。
電気クラゲで、強い毒をもち、刺されるとピリピリと痛みます。
体が透明なため、近くに居ても気づきにくく刺される人が多いです。
強力な毒をもつカツオノエボシと並んで嫌われているアンドンクラゲ。
お盆の時期は、ちょうどアンドンクラゲの子供が大人に成長する期間のため被害がふえるのだそうです。
■土用波の発生
昔から海を熟知している漁師さんの間などで知られていた、この土用波。
夏の土用あたり(立秋の直前18日間)から発生する高い波の事です。
数千キロ離れた南方で発生した台風によって発生した大きいうねりの波が日本の海岸に打ち寄せてきます。
沖合ではそこまで大きい波じゃなくても、海岸付近で急に高い波になりやすいという性質を持っています。
天候は穏やかで風も吹いていないのに、急に高い波が打ち寄せてくるので海水浴を楽しむ人たちにはとても危険です。
!!お盆頃の海は、土用波とクラゲが合わさってリスク倍増!!
土用波による高波の発生から、クラゲがグイグイと海岸沿いに押し寄せられて来ます。
お盆の海は本当に危ないのか
お盆には、土用波とクラゲの発生があることがわかりました。
それだけ気を付けていれば大丈夫なのかと思いきや、
他にも危険が潜んでいるのです。
それが、離岸流!
■離岸流とは?
海岸に打ち寄せてきた波がお気に戻ろうとする時に発生する強い流れのことを離岸流といいます。
秒速2メートル進むこともある早い流れの引き潮です。
この離岸流にはまってしまうと、知らないうちに沖まで流されてしまい、
プロのアスリートでもこの流れに逆らうことはできず、人の力では泳いで戻ることが非常に難しいです。
この離岸流はどこの海岸でも発生する可能性がありますが、
特に発生しやすいのは、
・遠浅、海岸線が長いところ
・防波堤沿い&防砂提沿い
・岬沿い
・離岸堤の近く
・海岸が外用に面しているところ
毎年この離岸流に巻き込まれてしまう方がいます。
土用波が発生するお盆の頃から、この離岸流も発生しやすくなり非常に危険です。
「お盆に海に入ると足を引っ張られる」というのは、
この離岸流によって発生する引き潮や、
土用波の高波に巻き込まれてしまう危険性がある事を指し、
子供たちに海に入らないようにさせるための、先人の知恵なのだと考えられます。
8月から海の様子は段々と変わってきて、本来は海水浴に適した時期を過ぎた頃なのでしょう。
お盆に海に入ったとしても…大丈夫?
そうとはいっても、
「まとまった休みを取れて海に遊びにいけるのもお盆休みしかないよ」
という方は、やはり海に入りたいものですよね。
先に述べたように、お盆あたりから海の様子は変わってきますが、
十分に注意していれば、気温や海水温的にも8月下旬~9月上旬までは十分に海水浴は楽しめます。
また、地域によりますが年々クラゲの発生時期が遅くなっているところもあるそうです。
・高波
・クラゲ
・引き潮などの発生 を踏まえたうえで、
海岸から離れた沖まで泳ぎにいかないなど十分注意しておけば
お盆の頃でも海には入れます。
お盆頃までは監視所が設置されているところが多いですが、
早ければお盆最終日頃で監視所をなくしてしまうところもあるので、
その場合は何があっても自己責任となります。
筆者もお盆過ぎの快晴の日に海に遊びに行ったことはありますが、
確かに波が高く、クラゲもウヨウヨと沢山泳いでいました。
幸いクラゲの被害にあうことはなかったですが、
波が高くて泳ぎが得意ではない筆者は怖くて足の届くところでバシャバシャするのみでした…(笑)
まとめ
穏やかなように見える海でもお盆あたりからは、秋の海へと変化していきます。
お盆あたりまではまだ海水浴は楽しめるといえますが、
高波とクラゲ、引き潮には十分気をつけましょう!