冬になると牡蠣の美味しいシーズンですよね。
お鍋にいれたり、生食用を買ってきて生ガキを食べたり、お家で牡蠣を使った料理を作るご家庭も多いんじゃないでしょうか。
美味しいものには毒があるとでも言いますが、牡蠣と言えば怖いのがノロウイルスです。
ノロウイルスはきちんと火を通せば大丈夫と言われていますが、非常に感染力の強いウイルスであることは周知のとおりです。
牡蠣を調理するときに使った調理器具は他の食材の時に使ってもいいの!?
牡蠣の殻を触った後に手を洗わずに他の物を触ってしまった!
「もしかしてノロウイルスが付いたんじゃ…?感染が広がったらどうしよう」
心配性な性格の場合、こんなことまで考えちゃいませんか?
使った後の調理器具も普通に中性洗剤で洗うだけでいいんだろうか?消毒とかしなくていいの?って疑問も湧いてきませんか。
今回は、
『ノロウイルスは牡蠣の殻や身の表面にも付着しているのか』
『牡蠣を触った後の手にはノロウイルスが付着しているのか』
『牡蠣を調理するときに使った調理器具はどうしたらいいのか』
この3点についてお話ししていきます。
ノロウイルスは牡蠣の殻や表面に付着している?
殻付きの牡蠣の殻や、パック詰めの牡蠣の身の表面にノロウイルスは付着しているのか、気になりますよね。
牡蠣をはじめアサリやシジミなどの二枚貝は、プランクトンを捕食すると同時に、
中腸腺にノロウイルスを蓄積することがわかっています。
牡蠣のどこの部分にノロウイルスが一番多くいるのかというと内臓ということになるのですが、殻の表面や身の表面にもノロウイルスは付着している可能性はあります。
加熱用・生食用とありますが、牡蠣が育った海域が大腸菌に汚染されているかされていないかを調べたものであり、また生食用とは細菌の数を基準に決められているので、絶対にノロウイルスに侵されていないという保証にはならないのです。
表面にノロウイルスが付着するレベルの場合は、牡蠣の中腸腺にもそれなりに多くのノロウイルスを溜め込んでいる可能性が高いともいえます。
しかしこのノロウイルスは人間の体内で増殖していくので、牡蠣の殻や身に付着した状態で増殖することはありません。
牡蠣のノロウイルスは調理器具にも付く?
汚染された牡蠣を調理する際に使用する調理器具にもノロウイルスが付着する可能性はあります。
もちろん全ての牡蠣が多くのノロウイルスに感染してるわけではないですが、牡蠣が汚染されているかなんて人間の目では判断することはできません。
念には念をで、特に加熱用を料理する際の調理器具の扱いには気をつけておいた方が良いです。
牡蠣を殻から剥がすときや洗う時に使うまな板やザルやボールなどの調理器具を汚染する可能性はあるので、牡蠣調理に使用する専用の調理器具を用意して、他の調理をする調理器具とは別にしておくか。
別々にできない場合は、牡蠣の調理後に使ったまな板やザルなどを中性洗剤を使ってよく洗浄&水洗いしましょう。
心配な方は、熱湯消毒をするか、キッチンハイター(次亜塩素酸ナトリウム)で消毒をしてから、他の食材を調理するなどの順番で、牡蠣以外の食材への二次汚染を防止します。
ノロウイルスは熱に弱く85~90度のお湯を90秒以上かければ感染性がなくなるとされています。
また、ハイター(次亜塩素酸ナトリウム)はほぼ100%の確率で殺菌が期待できます。
生野菜サラダや火を通さない調理は全て牡蠣を扱う前に済ましておきましょう。
そこまで怖がらずに、牡蠣を扱った後の調理器具をちょっとだけ意識して扱うようにしておく程度で、神経質に心配しすぎなくても大丈夫です。
牡蠣を触った手には付着している?
先の章をご覧いただければ何となく予想がつくと思いますが、牡蠣を触った後の手はノロウイルスが付着している可能性があります。
牡蠣などの二枚貝を触った後は、すぐに石鹸を使って入念に手を洗いましょう。
もちろん全ての牡蠣がノロウイルスに汚染されているわけではありませんが、牡蠣をはじめとする二枚貝には、ノロウイルスやその他の細菌などを持っている可能性があります。
養殖では自主検査して、検査を通ったものが出荷されているのでそんな滅多にいないはずですが、100%確実に安全とは言えないので気を付けたほうが良いです。
通常の手洗いで使用する石鹸自体にはノロウイルスをやっつける作用はありませんが、手の皮脂汚れを落とすことで一緒にウイルスも落とすといった点で効果があります。
爪の間や指の間、手首までの範囲もしっかりとゴシゴシ洗いましょう。
こういう次亜塩素酸系の消毒剤もあります。
ウィルバス500ml (200ppm)
手の消毒や調理器具の消毒を始め、ドアノブ、トイレ、お風呂場、ペットのゲージやトイレなどの消毒にもシュシュっと使えるので、アルコール消毒の効かないノロウイルス流行時期には家に一本あると便利ですよ。
まとめ
決して牡蠣や二枚貝には罪はないけれど…
調理器具の扱いや、牡蠣を触った後の手はきれいに洗う&消毒しておくに越したことはありません。
特に体の弱い方や、お年寄りや小さいお子さんがいるご家庭では、牡蠣を扱う際は気をつけて下さい。